洗濯機とは、文字通り「洗濯をするための機械」のことです。一般的には、水槽内の水・洗剤・洗濯物をモーターで撹拌して洗濯を行う「電気洗濯機(Electric washing machines)」を指します。「洗濯」「すすぎ」「脱水」「乾燥」の機能を備えているのが特徴です。
「日本工業規格(JIS)」によると、電気洗濯機は「全自動電気洗濯機」「自動電気洗濯機」「手動電気洗濯機」の3種類に分類されており、「洗濯」「すすぎ」「脱水」を全て自動で行うものを「全自動式」、いずれか2つの工程を自動で行うものを「自動式」、全ての工程を手動で行うものを「手動式」としています。また、洗濯~乾燥を自動的に行う洗濯機は「洗濯乾燥機」と呼ばれています。
「洗浄方式」は、水槽の底面にある回転翼で行う「渦巻式(パルセータ式)」、ドラムの回転で洗濯物を落下させて行う「ドラム式」、水槽の底面にある攪拌翼の撹拌運動によって行う「かくはん式(アジテータ式)」、水槽側面にある回転翼で行う「噴流式」の4種類です。
現在は「渦巻式(主に日本)」「ドラム式(主にヨーロッパ)」「かくはん式(主にアメリカ)」の3種類が洗浄方式の主流となっています。
「構造」に関しては、「全自動式」や「洗濯乾燥機」のように、洗濯と脱水を同じ1つの層で行うものを「一層式洗濯機」、洗濯槽と脱水槽が別々に並んでいるものは「二層式洗濯機」と呼ばれています。
「乾燥機能」には「ヒーター式(水冷タイプ)」「ヒーター式(排気タイプ)」「ヒートポンプ式」があります。
「ヒーター式」は70度~100度の熱風で乾かす方式で、湿気を水に戻して排出する「水冷タイプ」と湿気をそのまま排出する「排気タイプ」があります。一方「ヒートポンプ式」は、エアコンや冷蔵庫に使われるヒートポンプで除湿・排水。熱交換で発生した60度前後の温風で乾かす方式です。
2012年度の国内洗濯機市場は約480万台。この内、約450万台が全自動洗濯機とされています。また洗濯乾燥機の需要は約150万台で、ドラム式洗濯乾燥機の割合は約70万台です。
メーカー別のシェアは、日立(23.7パーセント)、東芝(23.3パーセント)、パナソニック(18.9パーセント)とされています(GfK調べ。2011年1月~12月)